住宅建築に使う木

檜【ヒノキ】

ヒノキは日本及び台湾に分布し、日本では福島県以南に植えられています。 材質が緻密で色がよく、木目が通直で均質であることから狂いが少なく、独特の芳香を有し、耐湿、耐水、耐蟻性に優れています。 古くから建築用材として利用され、九州地方では特に土台に多用されるほか、床板、敷居、鴨居、廻縁等の内装材・仕上材として利用されます。

杉【スギ】

スギは、日本にしかない固有種で、九州及び四国・本州で広く植えられています。 木目がまっすぐで、柔らかく加工性に優れているため、構造材、造作材、羽柄材、下地材に加え、建具材や家具材な様々な分野に幅広く利用されます。

(出典:「くまもと県産製材品カタログ」)

木の家は地震に弱い?

現在の建築基準に基づき建てられた木造住宅は強い!

過去の地震を受けて住宅建設の基準となる建築基準法は見直されています。 現在の基準(2000年基準)で建てられた木造住宅は、熊本地震でもほとんど倒壊していません。

(出典:「木の家のはなし」)

水俣・芦北地域の木材も強度は十分!

令和4年度に行った地域材強度試験の結果、 木材の強度を示すヤング率の平均値が「E=90」を示しました (一般的な木造住宅に必要とされる強度E=50)

木の家はいいことが沢山!

木材は、暮らしの環境を良くします。

木材は、人に心地よい感覚を与える材料として様々な特徴を有しています。例えば、①断熱性が高く独特の温もりがある、②調湿作用がある、③衝撃緩衝作用がある、④目に優しい素材である、⑤ダニ・ウイルスの繁殖を抑制する、⑥音響を調整する、といったものです。

❶熱が伝わりにくい

木材は細胞組織が空気を含んでいるので、熱が伝わりにくい性質があります。調理器具の柄や食器などに木材が使われているのはそのためです。また、木造の家はコンクリートの家と比べて夏涼しく、冬暖かいと言われています。

❷調湿作用がある

木材には、周囲の空気中の湿度状熊に応じて水分を吸ったり、吐いたりする性質があります。 そのため、木材を内装などに用いることで、室内の湿度の状態を安定させ、快適な状態に保つことができます。

❸衝撃を吸収する

木材は、衝撃を与えると細胞組織が変形して適度に衝撃を吸収します。床や壁に木材を使用すれば、転倒などによる深刻なケガを防ぐことができます。

❹目にやさしい

木村の表面には、細胞壁が切断されてできた小さなデコボコがあり、反射する光を分散させるため、まぶしく感じません。また、木材は、白内障などの目の病気の原因になる紫外線を吸収します。

❺抗菌作用がある

木材に含まれる成分にはカビや細菌などの繁殖を抑えるはたらきがあるので、家の内装や子どものおもちゃなどの材料に適しています。

❻音をまろやかにする

木材は、音を適度に吸収して耳障りな雑音を取り除き、反響をやわらげるので、音がまろやかになります。楽器の材料や音楽ホールの内装などに木材が使われるのはこのためです。

(出典:「くまもと県産製材品カタログ」)