地元事業者の声 Local Voice

新立 伸哉さん(津奈木町)

「津奈木町に特産品を」地域の未来を託したカキ

牡蠣生産者 新立 伸哉

津奈木町

津奈木町で牡蠣養殖に取り組む新立伸哉さん。元々父親が漁師で養殖をしていた事や、津奈木町で特産品を作って町を盛り上げたいという流れがあり、牡蠣養殖をしないかと声をかけてもらった2013年から始めたそう。そもそも牡蠣の養殖は、手間隙かけた作業がとても多いことで知られています。稚貝の調達、間引、脱貝などを経て出荷に至ります。そんな牡蠣養殖ですが、津奈木町のように温暖な気候での牡蠣養殖は他の地域と比べて大変なもの。温暖な気候なほど、海綿やホヤなどの不純物がいっぱい付いてしまうのだそう。

「大変だけど、その分育て方次第で大きく美味しいものになる。だから楽しいんだと思います。津奈木に合ったやり方を模索しつつ、毎年ダメなところを発見するので、来年はこうしようという課題を見つけて取り組んでいますよ」。
新立さんの育てた牡蠣は身がパンパンに詰まり、濃くクリーミーな味わいが自慢。オイスターバルを始め、少しずつ町内で取り扱う飲食店も増えているそうです。さらに今現在、取り組まれている事があるとの事。「この辺りは冬の特産物ばかりなんです。だから夏に強い岩牡蠣に興味を持って最近養殖を始めたんですよ。今のところ順調に育っているので、今年の夏以降食べられるようになったらと思っています」。

さらに叶えたい夢の話は続きます。「真牡蠣も岩牡蠣も津奈木町の特産品となり、地元の店でもたくさん取り扱って、みんなで盛り上げていけば、自然と漁場は広がり、若い世代にも繋がると思うんです。そのうち、地元に帰ってきてやってみたいって人も出てくるはず。町を活気づけるために、やりたい人がいれば全力で協力したいと思っています。いつでも津奈木町に来たら美味しいカキを食べれる、そんな環境を作っていければ最高です」と力強く語ってくれました。